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おたのしみ

第22回「立役の衣裳のおはなし」

こらむ

2021.05.10

みにゃさんこんにちはだにゃん!
ボク、歌舞伎にゃんバサダーの
かぶきにゃんたろう!

歌舞伎では、男の人の役のことを立役(たちやく)と呼ぶことは前のこらむでお話したにゃん♪
今日はその立役さんが歌舞伎の舞台で着る衣裳についてお話しようと思うにゃん!

立役の衣裳は、シャツとジャケットとズボンと同じように、いくつかのアイテムが組み合わさっているんだにゃ。
衣裳の主なアイテムは、まず「着物」!そしてズボンのように腰から下にはく「袴(はかま)」!さいごに、上着の役割をする「肩衣(かたぎぬ)」や「羽織(はおり)」がありますにゃん。「着物」はそれを着るだけでもお外に出られるけれど、「袴」をつけるほうがワンランク上がって、正装に近くなるんだそうだにゃ。ちなみに、袴を着用するときは、「つける」という言葉を使いますにゃん。

「袴」に「肩衣」をつけると、「裃(かみしも)」という呼び方になるにゃん。裃は武家の正装で武士がちゃんとした服装をするときはこのスタイルだそうだにゃ。ちなみに袴に羽織を着ると、町人の正装!江戸時代は身分によって着ている着物の種類も違ったんだにゃあ~。

ボクがこのこらむで着ているのは、歌舞伎の「時代物」を代表するとても豪華な衣裳なんだにゃ!
この衣裳は「織物(おりもの)」と呼ばれるのだけれど、金糸や銀糸、それに色糸を織り交ぜてある生地で仕立てられていて、上質で華やかに作られているものなんだにゃ。実際の歌舞伎の舞台では、『熊谷陣屋』に登場する熊谷次郎直実や、『源平盛衰記』に登場する斎藤別当実盛がこの「織物」の衣裳を着ているにゃ。とっても重厚感があって、重いんだにゃ!

ちなみに、羽織袴や裃は江戸時代に実際に人々が着用していたものだけれど、豪華な織物の着物は江戸時代初期に禁止されていたんだにゃ!つまり派手な織物の裃などは、歌舞伎の舞台の中だけの架空の演出なんだにゃ!これにはボクもびっくりにゃん!!実生活をリアルにお芝居にしているようでありながら、ところどころアレンジされていて美化されていて、お客様はその華やかさに魅了されるんだにゃあ~。

ボクのチャームポイントである首輪は、歌舞伎衣裳のたすきをモチーフに作ってもらったものなんだにゃ♪歌舞伎衣裳のたすきはとっても大きくて、これを背中に着けている役の人は普通の人間ではない能力を持った、特別な存在であることを示しているそうだにゃ!衣裳にもちゃんと意味があって、おもしろいんだにゃん♪