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おたのしみ

第34回「とざいと~ざい!だにゃ?!」

こらむ

2021.10.25

みにゃさんこんにちはだにゃん!
ボク、歌舞伎にゃんバサダーの
かぶきにゃんたろう!

みんにゃ、口上って知ってるにゃん?こうじょうって読むけど、歌舞伎では上演する演目に、“口上”が並ぶことがあるんだにゃ。
口上って、人に何かを伝えたり、伝言すること、っていう意味があるけど、どうして演目にあるんだろうにゃ?

歌舞伎でいう口上とは、せりふではなくて舞台上から歌舞伎役者さんが直接お客様に向かって述べる挨拶のことなんですにゃん!役者さんの言葉で語られるご挨拶を、とても楽しみにしているお客様がたくさんいらっしゃるそうだにゃ。
ちなみにお芝居の途中で、出演者が揃って客席の方向を向いて挨拶を述べることを「劇中口上(げきちゅうこうじょう)」と呼ぶにゃ。その時だけはお芝居の世界は途中でストップして、ご挨拶の時間になるんだにゃ。ふしぎだにゃあ~。

現代の口上では、歌舞伎役者さんが裃(かみしもって読むにゃ。ボクが着ているものだにゃ)を着てズラッと舞台上に並んで口上することが多いけれど、昔は座元と呼ばれる劇場の代表者の人も一緒に並んでご挨拶をしていたそうだにゃ!
「口上」だけで一幕のプログラムとすることで、襲名(しゅうめい)や初舞台といった、役者さんの慶事の披露がとても盛り上がっておめでたい雰囲気になるので、とりわけ人気を呼んでいるそうだにゃ。でも口上はおめでたい時だけではなくて、すでに亡くなった過去の名優を偲ぶ追善興行でも、「追善口上」として行われることがあるそうだにゃ。過去の名優の想い出話が口上で語られるんだにゃ~。

この口上、役者さんならではのご挨拶がとても人気ですにゃん。いつもはセリフを喋って役を演じている役者さんたちがそれぞれ自分の言葉でお客様にご挨拶をしてお話するから、劇場内の一体感も増して、拍手がいっぱい送られるのにゃん♪

ちなみに口上は、お客様に敬意を表する「東西東西(とうざいとうざい)」という掛け声から始まって、「隅から隅まで ずずずい~っと希い(こいねがい)上げたてまつりまする」と締めくくるのが決まった型なんだにゃん!ボクもいつか、「隅から隅まで、ずずずい~っと」って、歌舞伎座で言ってみたいにゃん~。